突然の、悲しいお別れ

先週、私が担当させていただいている個人レッスンのお客様が、突然の事故でお亡くなりになられました。
前日に今年初めてのレッスンをさせていただき、今年の抱負を語っていただいたばかりだったので、お知らせいただいた時には本当のこととは思えないほどの衝撃でした。
数年前、離れてお暮しの息子さんからご連絡をいただき始まったご縁。
そこからは月4回お伺いさせていただいて、パソコン利用のお手伝いをしながら、たまには世間話やご家族のお話なども聞かせていただきながら、私も楽しい時間を過ごさせていただいておりました。
ある意味自分の家族よりも密接な時間を過ごさせていただいておりましたので、ご葬儀に参列させていただくまでは事実を受け入れることもできませんでした。
写真がご趣味の方でしたから、レッスンではPhotoshop Elementsで写真を管理したり、カレンダーを作ったり。
撮影レッスンであちこちにお出かけもさせていただき、昨年はお気に入りの写真を集めて3冊のアルバムを作成しとても喜ばれていました。
今月中には川島町に飛来している白鳥を撮りに行こうとお約束をさせていただいたところでしたのに…。
82歳のお誕生日直前の、突然のお別れとなってしまいました。
ご葬儀の折、ご家族から伺ったお話では、レッスンを始めるより以前に一度ご病気でお倒れになられ、それからは体も思うように動かず、一時はかなり気を落とされてお家に引き込まれていたとのこと。
そんな中「パソコンをしてみたい、インターネットをしてみたい」とおっしゃられ、離れて暮らす息子さん＆娘さんがご相談になって新しいパソコンを買い求められ、個人レッスン対応をしている当社のＨＰを見つけてくださったそうです。
レッスンを始めてからはいつも、今度は○○の写真を撮りに行きたい、そのためには杖なしで歩けるようにジムに通ってリハビリもすると、前向きで意欲的でしたので、そんなご様子は想像がつきませんでした。
ご家族からは「おかげでこの数年母は幸せだったと思います」と身に余る感謝のお言葉をいただきました。
が、それは私の力ではなく「パソコン」というツールが持つ多大な可能性、その為せる業だと思います。
パソコンが使えれば、インターネットで離れたご家族のブログを見ることもできる、もしかしたら自分も情報を発信することができる。
メールが使えたら、忙しい家族へ気を遣いながら電話をするのではなく、もっと気軽にコミュニケーションをとることができる。
写真を撮って、管理して、加工して、誰かに見てもらえるようにして…。
音楽を聴いて、保存して、また再生して、自分でも音源を作って配布して…。
なかなか実際には行くことができない場所の空気に触れ、情報を収集し。
遠くの故郷でしか入手できない食材や、自分で買いに行くのには大変な重たかったりかさ張る物を、自宅にいながら購入したり。
パソコンを使って、そうやって作業することがさらに他の行動に波及して、生活を豊かにしていく。
そんな可能性をたくさん秘めたツールなんだという事、再度認識させていただきました。
そうしてまた、私が思っていた以上に毎週のレッスンを楽しみに待っていてくださっていたことを知り、果たして私はそのご期待に応えるだけのことをお返しできていたのかも、深く考えさせられました。
「困っている方のお手伝いをしたい」
それが私がこの仕事を始めた理由です。
「来てもらってよかった」と喜んでいただけること、それが仕事を続けるモチベーションです。
【パソコンを楽しんでいただくこと、生活を便利に豊かにしていただくこと、そうしてお客様に笑顔になっていただくこと】
自分の仕事の原点に立ち戻って、これからもたくさんの方との素晴らしいご縁をいただきたいと、そうしてそのご縁を本当に本当に大切にしていきたいと、沢山泣きながら考えた、この数日でした。
この先もし、仕事で悩むこと、苦しいことがあったとしても、この経験を思い出して頑張っていこうと思います。
Ｈさん、勉強をさせていただいたのは私の方でした。本当にありがとうございました。
レッスン中に作った手順書を見ながら天国でも練習を続けてくださいね。
またいつかお会いしましょう！